子持ちワーママの独り言

男の子2人(中学生と小学生)持ちの4人家族のワーママです。

「うずまき」伊藤潤二:解説 佐藤優

あまりホラーは得意ではなけど、「うずまき」を読んでみた。

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私が「うずまき」を知ったのは、佐藤優が解説を書いたと聞いたから。
佐藤優がホラー漫画に解説???と興味を惹かれて読んでみた。

 

あらすじ
「うずまき」の主人公は高校生の五島桐絵。
生まれ育った黒渦町で「うずまき」にまつわる奇怪現象が発生し、台風が町に吸い寄せられ、町から出ることもできなくなる…。

 

ネタばれ
この町の地下には、巨大は古代遺跡の形態をした生命体があり、停滞と興隆を繰り返す。
それに対応して地上でもうずまき騒動が周期的に繰り返される。
桐絵と恋人の秀一はそのことに気が付いたものの、逃れることはできないと悟りうずまきの生命体に飲み込まれていく。

 

桐絵「こうして…私たちの町を襲った、うずまきの呪いは終わったのです。この奇妙な街並みは、やがて時の流れと共に朽ちていき、
新しい町へと生まれ変わりそして人々が幸せに暮らすことでしょう…
そう…また再び、あの遺跡が目覚めるまでは。」

 


佐藤優の解説
伊藤氏が「うずまき」で描いている事象は、カール・マルクスや宇野弘蔵の資本主義に関する分析と全く同じ事柄であり、うずまきは一般的にはホラー漫画に分類されるが、思想的に深い内容を持っている、とのこと。


定期的に恐慌を繰り返しながら、永遠に生き続けるのが資本主義システム=「うずまき」であるそう。

桐絵がこの町の「うずまき」から逃れられない恐怖=現代日本人の無意識の恐怖。
その恐怖とは「稼ぐが勝ち」「カネで買えないものはない」という新自由主義の中で、資本を至上の物と考え、それに当てはまらない思いやりや愛情といったものを排除していく世界に対する恐怖。

 


この歳になると、もうオバケや幽霊はコワイと思わないけど、それよりも人の狂気・嫉妬や子供の学費の請求書など現実的な物がコワく感じる。


コロナ禍も一種の恐怖。
何が恐怖って、ウイルスそのものよりも、(いや、ウイルスも気を付けないとダメなんだけど)「マスク警察」「自粛警察」にはじまり「18歳以下10万円相当給付と年収960万の線引き」の分断・格差・貧困…。

給付金に関しては、一律給付にして特に所得が激減していない人に対しては寄付を呼びかければよかったのに、と思う。


コロナは数年後にはおさまるんだろうけど今回の混乱が今後どんな影響をもたらすのか。

 

 

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