タイトルを見て、「まさに私のために書かれた本じゃないか!」と思って読んでみたけど、実際読んでみたら私の「辞めたい気持ち」なんて、まだまだヒヨッコだと思った。
この本は、もっともっと深刻に悩んでる人向け。
とはいえ月30社を訪問する産業医・精神科医が書いた本で、
「そうそう、これ、まさにうちの会社のこと!良くわかってるね!」
と頷きながら読んだ。
あなたの人生は、あなたのものです。あなた自身より大切なものなんてどこにもありません。
という温かい言葉とともに、眠れない時の対処法、持病と間違えやすい体からのSOSサイン、会社を辞める前に使えるシステム(診断書の有効活用、疾病手当金、特定受給資格者)、実際に精神科医・産業医として担当した3人の事例などについて説明してる。
退社を決断した場合には、基本的には円満退社を勧めてるけど
「今辞めたら、これまでの頑張りが無駄になるけど本当にいいのか?」 (ずるい系)
「お前みたいなやつがほかの会社でうまくやれるはずがない」 (パワハラ系)
「部署を変更するからもう少し頑張ってみないか」(寄り添い系)
などと、言葉巧みに揺さぶりをかけてくるのです。
引きとめる言葉が、ずるい系でもパワハラ系でも寄り添い系でも、基本は全て同じ
あなたを会社から辞めさせないための方便です。もちろんそこでじっくりと考えて、会社にとどまることも選択肢のひとつですが、 こうした言葉に心を揺らして、退職をしない判断をするのは、おすすめしません。
とのこと。
ちなみに私はまだ「辞めます」って言ったことはないけど、うちの会社を辞めようとして未遂に終わった人の話を聞いてるとうちの会社は、寄り添い系。
辞めることを相談すると、個室に連れていかれ2時間くらいお話をすることになるのが通例だけど給料に不満があれば給料を上げてくれるし、勤務時間が長いのでというと時短にしてくれる。人手不足だからね。(ただし会社にとって必要な人材に限る。)
でもそれはそれで、不公平感があって会社に残った人の人間関係がギスギスするんだよねー。
折り合いが悪い社員は引き留めには合わず「あ、そう。じゃ、お疲れ」となる。
10年前は事務職をハロワで募集したら電話が鳴りやまなくなって、ハロワに「もう求人募集をストップしてください」とお願いするほどだったらしい。当時は不採用者の履歴書は送り返してたらしく、それも手間だった模様。
それが今では、同じ事務職を募集しても全然応募がない。たまに応募があってもワードエクセル使えるか怪しい人や、1年程度で数社を辞めてる人。
この10年でうちの会社の魅力がなくなったのかな。
「社員を大切にしています」感のある福利厚生がゼロだし。
おすすめの退職理由について。
退職理由としておすすめなのが「結婚」「親の介護」「友人との起業」です。
・結婚をすることになり、パートナーが仕事を辞めてほしいと言っている
・実家の手伝いをすることになった
・会社を辞めて介護してほしいと言われた
いずれも会社が何と言おうと変えられない家庭の事情です。 もしくは「友人に誘われて起業をすることになった」などと、自分ひとりの問題で はなく、それに関わる人間がいることを感じさせるといいでしょう。
「もう転職先が決まっています」というのも悪くはないのですが、やはり会社に不満 があって転職活動をしていた背景が見えてしまうので、人によっては「感じが悪い」 と捉えられてしまうかもしれません。 「表面的な円満退職」にならないようであれば、別の理由がいいでしょう。
私の場合は、「フランスに行くことになるので、会社を辞めたくはないのですが辞めざるをえなくなりました。」という予定。フランスに行ったら、フランス語話せないし馴染めなくて死んじゃうのではないかと思ってるけど。
本の中では最終手段として退職届を内容証明で送付、労働基準監督署、弁護士、退職代行業者についても言及してる。
もし今、崖っぷちまで悩んでいなくても、心も体も元気なうちにこういった実情を知っておくのはとても有益だと思った。
ランキングに参加しています