タイトルは「宝くじで1億円当たった人の末路」だけど、実際は23のテーマについてそれぞれ専門家と対談した内容をまとめた本。
宝くじは23のうちの1つのテーマなので最初から最後まで宝くじの話をしてるわけではない。
宝くじ以外のテーマは
- 子供を作らなかった人の末路
- 留学に逃げた人(学歴ロンダリング)の末路
- 「海辺の町でのんびり暮らしたい」と思った人の末路
などなど。
ちなみに
「宝くじで1億円当たった人の末路」ではマネーフォワード取締役の瀧 俊雄氏が登場。
「事故物件を借りちゃった人の末路」では事故物件公示サイト運営管理人、大島てる氏が登場。
ちょっと古い本なので、どこかで聞いたことのあるエピソードもチラホラ。
「特に日本企業がルンバを作れない理由」とか、「子供のいない夫婦の方が幸せ」とか。
宝くじで1億円当たった人の末路
「宝くじ」を買う度胸があるなら、「ルンバ」を作れ
(中略)
日本の産業界では、2000年代以降、ITや家電分野で日本企業が世界に先駆けて新しいものを作れなくなりました。その背景には、バブル崩壊後、急速に進んだ「過剰なリスク回避主義」があると言われています。
皆さんは、日本の家電メーカーがロボット掃除機をなかなか開発せず(作れる技術はあったのに)、米アイロボット「ルンバ」の後塵を拝した理由をご存知ですか。 「ロボット掃除機が仏壇のろうそくを倒して火災になるリスクを重視したため」(大手家電メーカー幹部)だそうです。
先祖に祈りを捧げようと仏壇に火を灯しながら、すぐに外出を思い立ち、出かける前になぜかろうそくを消さず、一方で「ルンバ」のスイッチを入れる――。そんな人が日本に一人もいない、とは言いません。でも、いくらなんでも心配しすぎ(リスクの過大評価)と思うのは私だけではないはずです。
子供を作らなかった人の末路
米国のものですが、「子供の有無で幸福度に差はない」という調査結果があります。プリンストン大学とストーニーブルック大学の研究チームが、「子供のいる夫婦といない夫婦の幸福度はどちらが高いか」について研究したもので、2008~2012年に米ギャラップ社実施の約180万人を対象とした調査を基にしています。さらに、英国オー プン大学が約5000人を対象に実施した調査では、夫婦関係の満足度は、子供がいない 夫婦の方が、子供がいる夫婦よりも高い結果になったとのことです。
子供作って得るものも多いけど、失う物も多いからねー…
読んでてフフッとなったのは
「海辺の町でのんびり暮らしたい」と思った人の末路
田舎の人間関係について、インタビュアーに
「八つ墓村とか三十人殺しとか〝横溝正史的空気"はここ館山にはない、というわけですね。」
と聞かれ、
ありません、ありません。人間関係が濃いと言っても、せいぜい中学生の男の子が彼女と一緒に下校したら、家に着いた時には母親がそのことを知っているかも、という程度の濃さです。
怖すぎるくらい濃いよ🤣🤣🤣
「おわりに」には、
本書には、「人生で様々な選択をした人の末路を探る」とは別に、もう一つ、 裏のテーマがあります。それは、社会や世間にうまく同調できずに悩んでいる方へのエールです。
ここまで様々な専門家の方が指摘してきたように、日本はとても同調圧力が強い国で す。何事も目立たず、周囲と同じことをしなければならない。そうでない人は変わった人 である――。そうした社会的風潮は間違いなく、日本人の人生を生き辛いものにしてきました。
とのこと。
タイトルは「末路」なんでおどろおどろしく書いてるけど、全部読んでみたら意外と何をやっても取り返しがつかなくなるほどの致命的なダメージはなく、結局は大したことないんだなと思った。
ある意味好きに生きたら良いのではないか?とも思える。
みんなちがって みんないい。
サラっと読めるし、ちょっと気持ちが明るくなる本。
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