子持ちワーママの独り言

男の子2人(中学生と小学生)持ちの4人家族のワーママです。

1日平均7冊の読書 米原真理

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「打ちのめされるようなすごい本」(米原真理)を読んだ。

1日平均7冊の読書を当時20年続けた米原真理がオススメの本を紹介する本なんだけど、それらの本よりも、米原真理の生き方に打ちのめされる。

米原真理はロシア語同時通訳の第一人者として、ゴルバチョフやエリツィンが同時通訳として名指しで指名されるレベルの人。
外国語学習者として、大統領に指名され会議の同時通訳を行うのは究極の最高峰ではないだろうか。

付き合った期間も入れて夫とかれこれ15年ほど一緒に過ごしているのに未だにフランス語の動詞の活用も覚えない私はハナクソ以下のレベル🤣 いや~興味がわかなくてねー…。

何かの本で、同時通訳の人が仕事の前に砂糖をスプーンで食べるという話を読んだ事があるけど、それはこの人だったかは不明。

 

ジャンルも政治、歴史、建築、食の安全、エッセイ、サッカー、ペット、霊柩車の本と多岐にわたる。

15年以上前の本なので、当然紹介される本も15年以上の本ばかりなんだけど、それでも「読みたい!」と思える本がザックザック出てくるし、当時の世界情勢についても

同時多発テロ以来、小泉の目つきが完全にイッちゃってる。プレアも同じく。

と2001年当時の政治に対しても遠慮のない物言い。アメリカが劣化ウラン弾(半減期45億年)を使用したことも痛烈に批判したり。

 

あと海外で数年教育を受けた経験を持つ米原真理が、改めて帰国後に日本の教育について語るのは重みがある。

中学二年の時に帰国し、近くの公立中学に編入した私は、 歴史のみならず、あらゆる教科書の絶望的退屈さ加減にショックを受けた経験がある。義務教育であるとか、テストがあるとかの強制力が無い限り、一行とて読み進む気のおこらない羅列的記述。そこには、ものを知る=知らせる喜びも、物事の本質を極めていくとき のあの胸の高鳴りも影を潜めているのだった。 それまで、小学校の三年から五年間滞在したプラハで通ったソビエト学校の教科書は、どれも読み出したら最後、止まらなくなる面白さだった。これは、嘘でも誇張でもない。 新学期が始まって一月もすると、大方の生徒がすべての教科書を読破し終えていた。

読みだしたら止まらなくなる教科書って、子供にとって最高じゃないだろうか。

 

そういえば佐藤優も日本の教育について批判してた。

日本のエリート教育は、 教科書に書いてあることを正確に記憶し(理解しなくてもいい)、1時間半とか2時間の制 限時間内に筆記試験で再現する能力を向上させることに主眼が置かれている。これは明治の頃、欧米列強のノウハウをいち早く吸収するために必要だった「後進国型」のエリート促成栽培術だ。その負の遺産を現在も克服できていない。それだから、日本は学歴社会に すらなっていない。 大学入試の偏差値で能力を評価する 「入学歴社会」なのである。

本は3冊同時に読みなさい 佐藤優

あとホリエモンは学校は我慢体質を刷り込み、定時出社の練習する場所って言ってたっけ。

 

癌の告知を受けたことでこの本の後半は癌についての本が増えてセカンドオピニオンのために通院する話が多くなるんだけど、2006年に亡くなることを知っている上で闘病生活について読むのが何ともやるせない。
そして近藤誠も登場する。

 

grulla.hatenadiary.com

 

最後の記事は、とある病院で

「いちいちこちらの治療にいちゃもんをつける患者は初めてだ。 治療費全額返すから、もう来るな」

という展開になった、と言う記事 (週刊文春 2006・5・18)

そして亡くなったのは2006年5月25日。

 

実際に書き上げたのはもう少し前だとしても、医者に追い返されるくらい元気だったのに亡くなるの早すぎませんか…。

 

そして享年56歳。若すぎる。

 

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