子持ちワーママの独り言

男の子2人(中学生と小学生)持ちの4人家族のワーママです。

いま生きる「資本論」佐藤優

いま生きる「資本論」佐藤優

おもしろかった。講義を1まとめた本なんだけど、この講義に参加したかったなぁ。でも毎回最後に出される課題が難しい。受講者のレベルも高かったのでは?と思う。全6回で19,000円(税込み)だったらしい。

かなりのひずみが出てきた資本主義。今後何処へ向かうのか。
読んでて面白かった部分を抜粋。

お金を稼いで株式時価総額を世界一にする。隣のやつよりも自分の賃金が五〇〇〇
円でも一万円でも高い方がいい。そういう今の社会の価値観から抜け出すことができ
る理論的基礎を作ることです。他にも例えば、「出世すればいいんだ。出世すること が自分の価値なんだ」、そういう価値観からも抜け出す。あるいは、何歳になっても大学入試の時の偏差値や出身大学にこだわってコンプレックスを持っている人が異常 な数いる。逆に大学に行くことができなかったからと、人生を半分くらい諦める人も たくさんいる。そんなケースは人間の競争欲を異常な形で肥大させた、この資本主義社会から出てきた歪みなのだと論理的に押さえておけば、世間のおかしな現象に対す る耐性がつくのです。自分の置かれた立場を客観的に、冷静に見ることができるよう になるのです。ですから、『資本論』の論理をきちんと押さえておくことは、鬱になりくなるという点でも効果がある(会場笑)。

今の世の中がなぜこんなに生きにくいのか、俯瞰することで新たな答えを見つけ出せそう。最近哲学の本が売れているのにも通じるかも。

ちなみに、人間も物として値段をつけることができますね。人身売買以外で、合法
的に。何でしょう?
(受講生N 生命保険。)
正解。生命保険というのは、人間の生命自体が価値を持っていると擬制されていま
す。保険料によるけれども、その人の生命が失われた時に生命の対価として支払われ るわけですね。他にも、事故で生命を失った場合の補償も同じです。 生命保険同様、
人間の生命が価値があるものと擬制されます。だから、偏差値四五の中学一年生が車 で撥ねられて死んだ時と、偏差値七八の子どもが車で撥ねられた時とでは、裁判所で 認定される補償額が違うのです。

私が聞いたことがあるのは、宮廷大学の学生とFラン大学の学生の事故の話だったけど。まぁ、とにかく子供の時点でこんな残酷にも値付けされるなんてね…。

いくら「僕は一生懸命やっています、会社のために一生懸命貢献しています」と主張しても、その人の持っている能力に専門性がない場合には、いくら人間としていい人であっても、代替可能な商品として扱われる。これは真に正確で、どこにでも見られる光景ですよね。だから、「いかに資本主義システムの中でそんな扱いを受けずに済むか」という指南書を書くと、よく売れる。勝間和代さんですよ(会場笑)。

転職活動をしていて、「専門性」や「将来性」に関して値踏みされるのは、毎回感じた。まぁ、会社だって営利目的なんだから、利益を生み出さない人を飼っても仕方ないしね。ペットじゃないんだから。


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