現在の60歳~65歳の人が抱える問題について解説した上で、今後定年を迎える人が同じ問題にハマらないように知恵や心得を授けてくれる本。
対談をまとめた本なんだけど、今回の本は良くも悪くも雑談で読みやすく、サラっと読めた。池上彰と佐藤優がお互いにリラックスしているのか、プライベートについて語っている箇所も。読みにくさは皆無。
この本の中では、45歳が人生の折り返し地点としている。
45歳以後にやっていいこと・やってはいけないことについての解説。
佐藤 45歳までに手掛けたこと以外は、たぶん次なる仕事には使えないというのが、私の作業仮説です。45歳までに手掛けたことを伸ばしていくのはありなんだけれども、更地から始めるとだいたいうまくいかない。
だから、45歳までに自分は何をやったのか。そのリスト作りをすることは、非常に重要なんじゃないでしょうか。
(中略)
佐藤 まったく新しいことをやっても、入って来るものと、来ないものがある。すでに根っこがあることを伸ばしていくことはできるから、根っこがあるところで勝負する。逆に言うと、45歳までは新しいことを積極的にやったほうがいい。
私の場合、割と語学に興味があるんだけど(使い物になるかならないかは別として)新しい言語を始めるなら45歳までの方が良さそう。
私はもうすぐ45歳を迎えるので折り返し地点を意識して、これからの時間の過ごし方について考えなければ。
45歳という数字については、確かに私が勤める狭い社内を見渡した時に45歳くらいから物覚え悪くなるなという印象は前から持ってた。(サンプル数は幾何もないけど)
新しいシステムが始まっても若い社員に丸投げするし、数字関係の書類作成でもミスも増えるしスピードも遅くなるような気がする。
いろいろと今後のために覚えておきたいことが書かれていたけど、タメになるかどうかは別として、対談の雰囲気が分かる箇所を引用。
ジャージの功罪について。
(中略)
池上 それで言うと、定年退職で、完全にリタイアして家にいるでしょ。そうすると、 最初の数日間はヒゲを剃らなくていいのが嬉しくてね(笑)。だんだんそのうちに朝から 昼過ぎまでずっとパジャマのまんまで新聞読んだりメシ食ったりして。着替えなくてもいいって、すっごく嬉しい、楽しいんですよ。 それ、ダメね(笑)。
佐藤 それは大学で留年するパターンと一緒ですよ(笑)。大学で下宿暮らしで、試験だけ通れば、朝何時に起きてもいいと。そのうち着替えないで、昼夜逆転して、一日中パジャマで、コンビニぐらいだったらパジャマで行ってもいいや。そういうふうになると、 だいたい留年です (笑)。 一年の留年だけで済まないことが多いですけどね。
池上 冬になったら、パジャマの上にコートをはおればいいと。
佐藤 さらに便利なもので、ジャージってものがある。
池上 あ、そうそう。あれはダメですよ。腰周りの緊張感がなくなるから(笑)。
佐藤 ジャージというのは、パジャマでも昼着でも使えるでしょ。あの万能性はきわめて危ない(笑)。60歳を過ぎてジャージを覚えないで、毎朝、着替えることです。
そうそう、「義務感」が無くなると、どんどん簡単な方に流されて行ってしまう。
ちょうど昨日から子供達の冬休みが始まったのでお弁当を作る必要はなくなった。今も朝のうちにお昼ご飯を作ってから出社するけど、それでもお弁当を作る日に比べたらバタバタしなくなるので、目覚ましが鳴っても気が緩んでしまったなかなか起きられない。
お弁当のある日は「お弁当を作らないと!」とシャキッとベッドから出られるんだけど。
定年と違うのは、お弁当を作る日々が2週間後にまた始まるのが分かってるのでそれまでちょっとゆっくりさせてもらおうかな。
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