子持ちワーママの独り言

男の子2人(中学生と小学生)持ちの4人家族のワーママです。

メメント・モリ

「どうせ死ぬなら癌がいい」中村 仁一/近藤 誠【著】を読んで。

この本は、dameo(駄目男)さん (id:kaidou1200)がブログでご紹介されてるのを見て興味を持ったのがきっかけ。

kaidou1200.hatenablog.com

興味深い本をご紹介頂き、ありがとうございます。

いつも楽しみに拝読しています。

ただdameo(駄目男)さんほど多読ではないので、まだまだ積ん読で追いつけていませんが…。

 

「どうせ死ぬなら癌がいい」はお医者さん同士の対談であるものの、難しい専門用語は無し。一般向けに癌治療について・「死」について軽妙に語ってて、悲壮感も皆無。

「まえがき」から医療業界に対して嫌味タップリ。

読んでて噴き出してしまうページもあった。

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印象に残った箇所をちょっと引用。

近藤

点滴は死ぬまでやるし、最後は強心剤とか、最近はかなり減ったけど、心臓マッサージをやって肋骨がポキポキ折れるとか。
いままではたいていの日本人に「命の長さが絶対」という思い込みがあったし、医者の方も「家族に一生懸命やってるところを最期だけでも見せなきゃ」というのがあったんですよね。夜中に容体がおかしくなると「家族は死に目に立ち会うべきだ」という通念があるから、医者が「お~い家族はまだか」と言いながら、死んでるのに形だけでも心臓マッサージを続けるとか。

既に死んでる人相手に必死の心臓マッサージを続ける演技は何ともシュール。

人間も含め、どんな生き物にも寿命があるのに、それに不自然なまでに抗うのはねぇ…。寿命も死期もそこまで人間の都合よくできてなくて当然なのに。

死ぬ間際になって必死に「死」に対して抵抗するのではなく、普段健康な時から毎日を精一杯生きることの方の大切さについて考えさせられる。

もちろん、自分の「死」だけではなく家族や親しい人も「死」も含めて。

そういえば、子供の頃、朝に兄弟げんかをしたら「朝から喧嘩するんじゃない」と母親に怒られた。理由は、一日の間にそれぞれに何が起こるか(不慮の事故)分からないからだって。

 

死後についても、

中村
ひとりで90歳過ぎまで生きていますとね、親兄弟もみんな死んじゃって遺骨の引き取り手の無い人が、老人ホームにはけっこういますよ。
結婚していても子どもがいなかったり、子供に先立たれていたりすると、本当に誰もいないですから。
弟の嫁さんの兄妹の子どもとかが、今まで本人の顔を見たこともないのに、いきなり「遺骨を取りに来い」って言われてもね。当然「イヤです」って言いますよね。
貯えがあったら別だけど。「通帳に500万ほどあるんですけど」って言うと「行きます、行きます。」そして帰りに、遺骨はJRの網棚に忘れていくとかね。

なんと現金な🤣

でもここまで振り切っていると、逆に清々しい…。

核家族化、少子化が進んでいるので明日は我が身。笑ってもいられない。

自分の希望を書面で残したり、どなたかに代理を依頼するなど、生きている間に対策が必要。

壇蜜は結婚する前に羽田圭介に最期のお世話を依頼して引き受けてもらったそうだけど。

 

近藤
この数十年は平均余命がどんどん延びて、核家族化も進んで、「死」が縁遠くなっていました。死を見なくなると余計死ぬことが怖くなる。

 

うちは核家族で祖父母とは飛行機の距離だったこともあり、祖父母の体調や入院に関しては話には聞くものの全く実感がなく。

お葬式も「子供は来なくていい」と親に言われ、生まれて初めてお葬式に出たのは30過ぎてから。ちなみに同僚のご尊父様。

それこそ本人の顔を見たことないのに。

 

中村先生は今年6月5日に81歳でご逝去された。

古希のお祝いに、環境保護のための段ボール製のエコ棺桶を購入して大晦日と元旦に棺桶に入って、一年を振り返って新しい年をどう生きるかを考えるのが習慣だったとのこと。

最後の朝食はとんかつだったそう。天晴。

合掌。

 

ダンボール棺桶、ペット用しか見つけられなかった

 

 

 

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