綿矢りさの「嫌いなら呼ぶなよ」に収録されている「眼帯のミニーマウス」から
「上にはいい顔ばっかりするくせに、同僚や私みたいな後輩にはすごく偉そうにするみたいな二面性のある人が多くて、コワイっていうか、ああはなりたくないっていうか。まあ競争社会で生き残っていくに ああいう手のひら返しもできるようにならないといけないのかな」
「違うよ、そういう人たちは自分が上司や偉い人におべっか使うのが当たり前になってるから、同僚や後輩が自分におべっか使わないと、礼儀がなってないってムカついて態度が荒くなるんだよ」
「えー、後輩はともかく、なんで同僚までその人をちやほやしなきゃいけないの?」 「そりゃその人目線だと同僚のなかでも抜きんでて偉いのが自分だからだよ」
「えー無理。コワすぎ。対処できない」
「対処しなくていいでしょ、その人を真似する必要もない。別の惑星に住む人だと思っ割り切ったら」
「そんな、同じ惑星どころか同じフロアで至近距離でデスク並べて仕事してるのに?その人が使ってるマグカップの柄すら目視できる近さだよ」
そうか、そういう事だったのか。そういえば、中学校の部活動も上下関係に関してはこんな感じだったかも。自分が経験した苦労を交配にもさせてやりたい、みたいな。ちなみに吹奏楽部。
先日会社の人と一緒にお昼ご飯を食べてる時に私が「この会社はノルマもないし、業績も良いのに、なんでこんな人間関係なんでしょう」とぼやいたところ、先輩社員に「皆新入社員の時に絞られたから、それを繰り返してるんじゃないですか」とのこと。
そうなのか。まあ、そうなんだろうなとは思ってたけど。
私の後にいつ新入社員が入るか分からないけど、私は優しく接してあげよう…。
手が滑って卵を落としてしまった。
割れてる。
私のガラスのハートのよう…。
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